つまずいたら固定観念がどっか行った話

食いの渋いメバル に対応するため、30mmの小型プラグを作りました。このこと自体は全く何の捻りもない、意外性皆無の発想なのですが、ちょっとしたきっかけで「このルアー、面白いかも…?」と思えるような一本に。それは、ちょっと大袈裟に言えば「固定観念からの脱却がもたらした発見」とも言えるかもしれません。

頭ではその重要性を理解していても、なかなか踏み切れない「固定観念からの脱却」。意外と、ちょっとしたつまずきや偶然がその機会をもたらしてくれるかも…?今回はそんなお話。

マイクロプラグ特有の失敗

最近あまり釣りに行けていません。その分、プラグをコツコツ作って、いざ出撃のシーンに備えています。

このところは50mmのプラグを中心に作っていましたが、このサイズ帯はだいぶ数が揃ってきました。そこで、少し小さめのプラグも増やそうかと考え、思い切って30mmまでサイズダウンすることに。

また、最近のテーマである水面直下のゆっくり巻き系から少し離れ、若干深めのレンジを通せるモデルを作っておこうかと思い、今回は小型ボディにタングステンボールを仕込んでみました。前方重心にすることで頭を下げて、背中全体で水を受けてレンジキープしやすい設計に。

比重の大きなタングステンを仕込み、深場を攻められるセッティングに

小ぶりながらズッシリとした手応えのあるボディになりました。さて、仕上げの削りを…

と思ったところで問題発覚。

削っているうちに、どっちが頭でどっちが尻尾かわからなくなりました…(汗)

どっちが頭かわからない…?

50mmクラスのルアーなら、ある程度明確に頭側と尻尾側のメリハリをつけることができるのですが、30mmは実は結構難しくて…尻尾側をあまりに削りすぎると、アイ用の針金を通すスペースが微妙になり、かといって頭を大きくしすぎると泳ぎが悪くなるので、このサイズのプラグはほぼ前後対称の形状にせざるを得ないのです(僕の技術では)。

とりあえず、何度かコーティングして防水処理を施し、実際に水に入れてみて、「ああ、こっちが重心だな」とわかったところですかさず塗装。頭が黄色、お尻が赤、ということにして、なんとか前後がわかる状況に。

レッドヘッドはありきたりなので、レッドテールに

目も貼り付けてしまえば、とりあえず釣り場で前後に迷うことはないでしょう。

小さな気づきからの閃き

時系列は少し戻って、塗装前の話。重心の確認のために、風呂に水を張って実際に浮かべてみたのですが、せっかくならスイムテストも…ということで、フックとラインをつけて実際に水中を引っ張ってみることに。

ちなみに、30mmのプラグにフックをセットするとこんな感じのバランスになります…フックを二つつけると絶対に絡まるので、このサイズのルアーでは避けた方が無難ですね。ベリーかテールのどちらか一方にだけフックをつけて、微妙に姿勢をコントロールしながら使います。

もはやフックが本体と言っても過言ではありません…

さて、スイムテスト。この段階ではまだどちらに重心があるのかハッキリわかりません。水中姿勢や動きから総合的に判断(大袈裟?)する必要があります。

つまり、この状況…

まずは左側のアイにラインを結んで泳がせてみました。頭下がりの水中姿勢で、レンジキープをしながら微振動を伴った泳ぎ。どうやら、こちら側が重心(頭側)で正解のようです。ストレート系のワームを思わせる安定した控えめな動きで、なかなかメバル好みのルアーに仕上がったのではないかと思います。自分で言うのもなんですが、「これは釣れる(ニヤリ)」。

なぜか「反対側も試してみよう」という気になった

満足のもとにテスト終了。あとは塗装して目玉をつけて完成…

が通常の流れなのですが、今回はなぜか慎重になり、「念のため反対側も試してみよう」という気分になりました。先ほどの動きを見れば、重心の位置はほぼ100%当たりなのですが、なぜか試さずにはいられない心境に。

実際に泳がせてみると、予想通りの後方重心で、頭上がりのライジングアクション。「やっぱりさっきので正解だったんだね」で完結するところだったのですが…

ちょっと待った。思ったより、動きが破綻しないな?破綻しないどころか、スーッと綺麗なライジングから、ストップで微振動のフォール…サイズ的にも、アクション的にも、どことなく仔イカを思わせるような仕上がりに。

これ、使えるんじゃ…?

2way マイクロプラグ

ひょんなことから、2wayの使い方を思いついてしまった今作。「なんだ、そんなことか」と言われてしまいそうですが、「プラグは頭側に引くもの」という固定観念に囚われていた僕にとっては、とても大きな気づきでした。

深場用 微振動系

黄色側に引くと、頭下がりの姿勢で水流を受けるため、レンジキープがしやすいのが特徴です。また、リトリーブ中の微振動がストレートワームのそれに近く、派手すぎないアクションでメバルに高アピールになります(多分…まだ実戦投入してないので…)。

本来意図した動き

浅場用 浮上系

赤色側に引くと、頭上がりのため浮上しやすくなり、短いストロークでのリフト&フォールが可能になります。また、リーリングをストップした時のフォールは、ベリー部に水を受けて微振動を生じ、これまたメバルに(多分)いいアピールとなります。

嬉しい副産物?的な動き

メバリングはどうしても夜のゲームになりがちです。暗い中で、カバンからルアーケースを引っ張り出してガサゴソやってルアーチェンジするのは、時間のロスだけでなく、ルアーケースの中身をぶちまけるリスクも…一つで二通りの使い方ができるルアーがあると心強いかもしれません。

固定観念を取り払えば、既存のプラグにも新たな可能性が…?

僕らは、市販のプラグを当たり前のように頭側から引いています。通常、頭のアイが空いていて、テール部にフックが標準で搭載されているので、このような発想は当然といえば当然です。しかし、中には後ろに引くことで思いがけない好アクションを見せるルアーがあるかも…?メーカーお仕着せの「ルアーの正しい使い方」を少し見直してみるのもいいかもしれませんね。

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