久々に釣りらしい釣りをしました。僕の大好きな、極寒期の夜アイナメゲームです。
この季節のアイナメゲームはギャンブルに近く、毎回ゼロかイチか…という気持ちで臨んでいるのですが、当たればデカイ!というのも経験上理解しているので、寒い中でも耐えられます(笑)
なお、この釣りには人並外れた体力と集中力、そして「変態」の謗りを受けても動じない図太さが必要です。生半可な気持ちで手を出して痛い目を見ても、ポコペンは一切の責任を負いませんのでご了承下さい。
久々に「魚の重み」を感じる
手軽に楽しめるメバリングも大好きなのですが、やはり釣りをするからにはズシっとした魚の重みを感じたいもの。というわけで、一発大物を狙いに夜の漁港へ。
極寒の岸壁には、餌の投げ釣り師がポツポツ見えるものの、ルアーを投げているのはどうやら僕だけの様子…周りは超極暖装備を身に纏い、お湯を沸かしながら椅子に座って竿先の鈴が鳴るのを待ち構えている中、機動性重視の格好でひたすらキャストを繰り返す僕。いつもどおり、その様は「修行」そのものです。
この季節の釣りはギャンブル要素強め。バイトは一晩に一回あるかないか…しかし、釣れたらデカイ。一回一回のキャストにかける集中力は、夏場の比ではありません。そして、ただでさえ寒さで体力を奪われるこの季節。この釣りは非常〜に疲れるのです(汗)
めぼしいポイントを丁寧に丁寧に探るも、手元に伝わるのは小魚のついばみ。小型のメバルか何かでしょうか。4インチのワームに2/0のフックで乗せられるほどのサイズはなかなか食ってきません。しかし、僕ほどの変態になると、海から生命反応を感じ取れるだけでニヤニヤ。おっと、通報はご勘弁を。その三ケタはやめてください。
まともなバイトがあったのは、釣りを開始してから実に5時間が経過した頃…我ながらよく諦めずに集中力を保ったものだと。
小さめのリフトからフォールに転じた瞬間にドスっ!と手応えを感じ、すかさずフッキング!アイナメ特有のゴン!ゴン!という首振りダンスが一発一発手元に重く伝わり、良型を確信。
ULのベイトフィネス タックルに細いラインシステムを組んでいたため、ドラグを出しつつ慎重に慎重に…っと!悠長なことをやっていたら、ファイトがピタッとストップ…どうやらストラクチャーに逃げ込まれてしまった様子。
この細糸では、魚を無理やり引きずり出そうとするとラインブレイク必至。慌てず騒がず、スプールからラインを出して、テンションフリーにして15秒カウントすると…再びグググっと魚の手応え!よし、出てきた。
今度はこちらのターン!ストラクチャーから一気に引き剥がし、魚影が見えるところまで浮かせたらこっちのもの。最後のひと走りを堪えたら、あとは水面に顔を出させてゆっくりとタモ入れ。
お!これはデカい!
口閉じで45cmとちょっと。漁港で釣れるサイズとしては申し分ありません。
ここで、張り詰めていたものが一気に解けるような感じで全身を怠さが襲います。こうなってはもう続行不可能。ですが、この季節にこのサイズが一本でも出れば十分です。やっぱり、ロッドをバットまで使う釣りは楽しいですね。久々に重みを感じられる魚と対面でき、感無量です。5時間投げ続けて良かった…
ちなみにこの釣り、5時間やってノーバイトなんてこともザラです。真人間の方にはオススメできません。
一年で最も水温が低い時期…ではあるが
海の中の季節は、地上の季節の二ヶ月遅れという話を聞いたことがあります。この時期はまさに一年間で最も水温が低い時期です。ということは、それにつれて魚の活性も下がる季節でもあります。こんな時期だと、狙えるターゲットも限られますよね。
とはいえ、僕の住む地域の沿岸部はだいたい水温9℃以上のところが多く、これはアイナメの適水温の下限を超えます。つまり、アイナメはこの時期でも比較的元気、というわけです。
かと言って、闇雲にリグを投げて、テキトーにリフト&フォールして釣れるほど甘くはありません。適水温圏内とはいえ、寒いもんは寒いのです。ハイシーズンに比べてアイナメの動きが鈍いことに変わりはありません。
大切なのは、
- 軽量リグをスローに、ボトム付近で見せる
- 狭い範囲をネチネチと攻める
- 釣れることを信じる
の三箇条です。
特に三点目は極めて重要です。手がかじかむような極寒の夜に、鼻水を垂らしながら延々とリグを投げ続けるには、「絶対に釣れるんだ!」という強い気持ち(深い信心)が必要なのです。
繰り返しますが、真人間の方にはオススメできません。
超軽量リグを扱いたい、だけどバットパワーも必要
この季節のアイナメ釣りに求められるのは、超軽量リグを扱える繊細さと、荒々しいファイトに耐えられるバットパワーです。一見矛盾する課題にも思えますが、最近の釣具は優秀で、どちらにも応えてくれるんですね。素晴らしい時代です…
今回の使用タックルについては、以前二つほど記事を書きました。
ロックフィッシュを相手にした使用感については、今回の釣りをネタに、そのうち詳しく書こうと思います。
ロッドもリールもぶっちゃけ高いですが、メバリングと同じタックルで大型ロックフィッシュとも対峙できるのはやはり大きいです。タックルを複数用意する必要がないというのは、機動力の面でも経済性の面でも一考の価値があるメリットです。
夜アイナメのシーズンももうすぐ終わり…だけど
僕の大好きなナイトロックのシーズンも残りあとわずかです。という言い方をしてしまうと寂しさもありますが、寒い冬が終われば大型メバル、昼アイナメ、フラットフィッシュのシーズンに!次のステージに思いを馳せつつ、貴重な残りのナイトロックシーズンを楽しみたいと思います。あと何回行けるかな…