前回の記事で、久々のPEラインでの釣りに四苦八苦したことを書きました。
そして、「やっぱりロックフィッシングにはフロロラインだぜ!」といったことも。
しかし、これからPE頼みの季節に
これからどんどん寒い季節に突入していきます。
低温下において、若っっっ干ですがフロロカーボンラインは硬くなるため、飛距離が出なかったり、トラブルに見舞われたりするんですね。
そのため、これからはPEラインの活躍の場が増えてくるわけです。
8本撚りラインってどうなの?
そんな中で、今回初めて使う XBRAID UPGRADE X8 の印象を書いていきたいと思います。
結論から言うと、「いまのところちょっと扱い難しいかな?」という印象です。
慣れが必要ですね。
MADE IN JAPAN のPEライン YGK XBRAIDシリーズを巻く
よつあみの4本撚りPEを長年愛用
僕は普段、PEラインはよつあみ(YGK)の4本撚りを使用しています。
カルコンBFSに0.4号(8lb)を巻いて漁港ロックを楽しんでいます。
40台後半のアイナメを何本も獲っていますし、また切られたこともないので、強度的にはまったく不満を感じていません。
よつあみのラインには厚い信頼を置いています。
8本撚りは「ちょっとした興味で」
久々にPEラインを使うにあたり、いつもの XBRAID UPGRADE X4 を巻いてもよかったのですが、お店でX8のボックスを見た時に、ちょっと気になってしまいました。
0.4号で10lbの直線強度…(つ、つ、強い…)
そういえば、8本撚りのPEラインってベイトで使ったことはなかったな、と思い、ちょっとした興味で買ってみることにしました。
X4と比べて倍ぐらいの価格です。買うのにちょっとだけ迷いが生じましたが、PEラインは劣化が少なく、長期間使えるだろうと考え、少し奮発しました。11月は引き締めていかんと…
リールに巻いて触ってみた感想「滑らかで軟らかい〜」
8本撚りラインを構成する糸は1本1本が細いため、より軟らかい仕上がりになります。
4本撚りと8本撚りの比較を図にすると、こんな感じです。
また、細糸を編み込んでいる8本撚りラインは、4本撚りに比べてきめが細かく、手触りも滑らかです。
ライトルアーの飛距離に大きく寄与…するはず
・ 軟らかいため、ラインのクセを受けずに素直にルアーが飛んでいく
・ 滑らかな仕上がりのため、ガイドとの摩擦が少なく、スムーズにラインが放出される
ウエイトのあるリグではそれほど恩恵に与れないかもしれませんが、3g程度のライトリグではこれらの要素が大きく効いてくると思います。
真冬の夜アイナメに適したライン
極寒期の夜アイナメ釣りでは、〜3.5gのシンカーを使う必要があります。
この軽量リグをベイトタックルで無理なく飛ばすのに、8本撚りラインのこれらの特性は大いにプラスに働いてくれそうです。
スピニングを使えばよくない?
というご意見もあるかと思いますが、漁港内での釣りにはベイトが有利だと僕は考えています。
特に僕が通う漁港では、船やロープ、ブイなどが絡むポイントも多く、こういった場所ではベイトの方が小回りが利いて戦いやすいのです。
クロソイゲームに使ってみた
さて、いつもの漁港で、いつものようにクロソイゲーム。
フロロカーボンラインではなく、PEラインを使ってトライしてみました。
5gシンカーのオーバーキャストではあまり飛距離に差がない?
普段使っている5gシンカーのテキサスリグでは、あまり4本撚りとの飛距離差は感じられませんでした。
ガイドとの摩擦音は軽減されているようなので、多少なりともいい方向に作用しているものと思われますが、このウエイトでは実感には至らなかったということでしょう。
3.5gや1.8gのシンカーなら少し差が出たかもしれませんが、この日は装備の都合でテストできませんでした。
今後比較してみたいと思います。
キャストのトラブル多め→リーダーとフォロースルーで対応
前回の記事にも書いたように、最初のうちはティップ周りの糸絡みが多発し、釣りになりませんでした。
キャスト直後のティップのバタつきがラインを巻き取ってしまうことがあります。
ハリのある4本撚りPEではあまりこの手のトラブルはなかったのですが、しなやかな8本撚りでは意識して回避する必要がありそうです。
ティップの糸絡みにはロングリーダーが有効
キャストの瞬間の絡みについては、リーダーを少し長く取ることで解決できます。
普段は1ヒロ程度で取っているところを2ヒロまで伸ばしてみたところ、トラブルは減りました。
キャスティングのフォームも意外と大事
また、普段あまり意識しないフォロースルーを丁寧にやることに。
ルアーが飛翔する方にしっかりティップを向けてやることで、ラインとロッドの角度が小さくなり、絡みが少なくなります。
キャスト後、しばらくロッドを上に向けて止まっている人を見かけますが、あれってカッコつけてたわけじゃないんですね。
糸絡みの防止だったんですね。
ピッチングの飛距離と精度は○で、使いやすい
オーバーキャストではあまり飛距離の伸びを感じませんでしたが、ピッチングは少し伸びるかな?という印象です。
船周りを攻める際には、安全を考えてピッチングに頼る場面が多くなりますが、X8はストレスなく、また力まずに距離を出せました。
無駄な力が入らないため、ピッチング動作が正確になり、結果的にいいスポットにルアーを入れることができます。
スラックの少なさが感度につながる
アンダーハンドから低弾道でルアーを投げられるので、ラインの放出量も少なく、無駄なスラックが出にくいのがピッチングのメリットです。
スラックが出ている間、まったくアタリを取れないことがPEラインの弱点なので、ここを補う手段としてピッチングは有効です。
近距離ゲームでもメリットはありそう
PEといえば、オーバーキャストで飛距離を稼ぐ釣り方ばかりを想定していましたが、近距離のテクニカルなゲームにも活躍してくれそうです。
フリーフォールができるギリギリまでメカニカルブレーキを締め、ラインテンションを保つ工夫をすれば、ブイ周りにピッチングで落としてバーチカルな誘い方でもアタリが取れます。
もう少しポテンシャルを引き出せそう!
以上、XBRAID UPGRADE X8のファーストインプレッションを書いてきましたが、まだまだこのラインの力を引き出せてないなーと自分でも感じていたところです。
まずは、キャスト時のライントラブルを減らす努力が必要ですね。
キャスティングをなんとかせぇ
恥ずかしながら、フォロースルーについてはこれまでずっと軽視してきたため、側から見ると不格好なキャストだったんだろうなぁ〜…と顔から火が出る思いです。
キャストフォームの改善は、フロロカーボンラインでの飛距離向上にもつながるはずです。
このことに気づくいいきっかけになりました。
0.4号で10lbという直線強度も生かしたい
0.4号という細さでは、牡蠣殻などに擦ったら一発でラインブレイクですので、なるべく早い段階で魚を根から引き剥がす必要があります。
これまで使ってきた8lbに比べて2lb(≒0.9kg)も強いので、パワー勝負でより早く魚を浮かせることもできるでしょう。
早く40upの魚と勝負したいものです…
8本撚り、もうちょっと使い込んでみよう
PEラインのカンを取り戻すのに、使い慣れない8本撚りは無茶だったかな…という気もしますが、悪戦苦闘の中にもいくつかメリットを見出しつつあります。
もう少し釣行を重ねて、このラインのポテンシャルを最大限に引き出してあげたいと思います。
以前の記事で「8本撚りのPEラインは使ったことがない」と書きましたが、記憶を遡ったところ、Rapala Sufix 832 の0.2号をスピニングで使ったことがありました。ここに訂正します。
メバリングで超軽量ルアーをかっ飛ばすのに活躍してくれました。