自転車の乗り方は一度覚えたら忘れないものですが…久々に使うラインって、戸惑うものですね。
長年PEラインを愛用していた僕でも、ちょっと使わずにいると「あれ?こんなに難しかったっけ?」と…
目次
最近はフロロカーボンラインで戦っていたが…
僕はもともとPEライン愛用者だったのですが、ここ最近はフロロカーボンラインでロックフィッシングを楽しんできました。
感度の良さ、モノフィラメントライン直結の手軽さ、信頼性の高さが気に入っていて、フロロカーボンラインのタックルに「不満」というほどのものはありません。
PEラインのメリットを復習
PEラインには
というメリットがあり、久々にこれらを生かした釣りもしてみたいなと思い立ちました。
フロロと比べて釣果に差が出るでしょうか?ラインの差がはっきり現れたら面白いな…なんて考えていたのですが…
久々のPEラインは難しい!
今シーズンほとんど使っていなかったPEライン…久々に使うと、本当に難しいですね。
今回は人生初の8本撚りラインを使ってみたのですが、その使い勝手にもなかなか馴染めず…ライントラブル続きでした(ラインのレビューは、もう少し使いこなせるようになってから書きたいと思います)。
使い慣れた4本撚りを巻いておけばよかったと、ちょっぴり後悔…
PEって、こんなに感度が悪かったか!?
以前、フロロカーボンラインの感度の良さについて書いたことがあります。
この中で、「PEラインはフリーフォール中のバイトを取るのが難しい」ということを述べたのですが、今回の釣りではそれがモロに出ました。
ファーストフォールでのバイトがわからなかった…
船やブイが込み入っているポイントにピッチング。
着水後のラインメンディングを少し慎重に行い、さてボトムタッチを待つか…と構えていたのですが、手元のラインが出ていく気配がありません。
このポイントの水深であれば、もう少しラインが出てもおかしくないのですが…
もしかして水中のロープに引っ掛かったかも?と、リールを巻いてラインを張ってみると、手元にガンガン生命反応が!?
あれ〜?フォールの途中で食ってたのか?ゴリゴリ巻いてくると、25cmくらいのクロソイ。
いつもなら勢いよく「パコーン!」としたバイトが取れるのですが、誇張でもなんでもなく、このときは「一切」バイトを感じ取れませんでした。
スラックが出てしまうと、PEラインは無力…
ラインメンディングの際にガッツリたるみができてしまっていたため、そこでアタリが完全に吸収されてしまったようです。
フロロカーボンラインであれば、密度が高いため常にライン全体に重みがかかっている状態となり、多少たるんでいても「トンっ」という手応えが伝わってくるのですが…ここがPEの難しさ。
常にテンションをかけていられる場面なら圧倒的に使いやすいのですが、込み入ったポイントでは苦戦しますね。
なるべく大げさにラインメンディングせずに済むよう、無駄のないピッチングを心がけなければ…
8本撚りラインは「じゃじゃ馬」?
しなやかで滑らかな8本撚り
(多分)初めて使った8本撚りPE。驚くほどにしなやかです。
今まで使ったどのPEラインよりも柔らかく、触った瞬間に驚きました。
そして、かなり滑りがいいです。
コーティングされた新品の4本撚りラインでも、ここまでの滑らかさはなかなか実現できないのではないでしょうか。
これらの特徴から、飛距離にはなかなか期待が持てます。
0.4号で10lbという直線強度も魅力
「細くて強い」というのは、釣り人なら誰もが望むラインの特性だと思います。
特に細糸で勝負したい極寒期の夜アイナメ釣りで活躍してくれそうです。
しかし、しなやかすぎるのも考えものか?
特に、慣れないうちはその「しなやかさ」に戸惑うことが多いと思います。
「柔らかい」「しなやか」、これを悪く言い換えると、「ハリがない」「コシがない」です。
ティップの糸絡みが頻発
ちょっとした風にもフワッとなびいてしまうくらいの柔らかさ。
これ、気をつけないと、ロッド先端でのガイド絡みが頻発します。
特に風がある日は、キャスト後のティップのバタつきでラインを絡めとってしまうことがありますが、柔らかいラインでは特にそれが顕著に現れます。
フォロースルーに余計な動作を入れないなど、キャスト後にも気を配る必要がありそうです。
ハリのある4本撚りPEラインでは、あまり遭遇しなかったトラブルです。
トラブルが多いのは、ちょっと問題だな…
この日はクロソイ1本でPEの使用をストップしました。
トラブルが頻発し、ノットを組み直す時間がもったいなかったためです。
少しずつ慣れて、真冬のアイナメ釣りまでに使いこなしたいものですが…先が思いやられますね。
やはりフロロカーボンは使いやすかった
結局、使い慣れたフロロカーボンラインで残りの時間を楽しむことに。
フロロカーボンラインは安くてもいいと思うんだ
PEラインの場合は、ショックリーダーを結んでメインラインを傷つけない前提で使うので、多少高いものを使ってもいいと思っています。
しかし、ボロボロになってナンボのフロロカーボンラインはとにかく消耗品ですので、安く済ませる必要があります。
世の中には100mで2,000円を超える高価なフロロカーボンラインもありますが、根ズレでささくれができたらどんどんカットしていく使い方では、財布へのダメージは計り知れません。
ちゃんと手元に情報を伝えてくれるなら、安いラインで十分です。
フォールの釣りでは抜群の感度
着水後のクラッチオフ状態で魚信を伝えてくれるフロロカーボンラインなら、魚を獲るチャンスが格段に増えます。
こんな小さな魚のアタックも見逃しません(我ながらよくフッキングしたな…)。
伸びがある分、フッキング時はラインスラックをしっかり回収し、アクションを少し大きく取る必要があります。
そのため、PEよりもフッキングがワンテンポ遅れてしまうことがあるのが玉に瑕。
とはいえ、感度の良さでペイできている部分はあります。
この点、トータルで見ればPEとは五分五分でしょうか。
ちなみに、この日の釣りはというと…
この日はパルスワームよりもグラスミノーの反応がよかったですね。
常夜灯周りには小魚が群れていたので、状況にうまくマッチしたようです。
シャッド系ワームはこれだけで安心です。
しばらく小魚と遊んでいましたが、沖のうねりの影響で底濁りが始まり、それとともに魚の反応がパタっとなくなりました。
みるみるうちに足元の水が透明度を失っていき、こりゃルアーも見えないだろ、ということで撤収。
反応はまずまずですが、サイズが出ませんね。そろそろ尺超えが出てくれてもいい頃なのですが…
適材適所のラインセレクトを
冒頭でも述べたとおり、僕は元々はロックフィッシングでもPEを愛用していました。
PEラインの優位性は一応理解しているつもりです。
しかし、どの場面でもPEが最良の選択肢というわけではありません。
以前のログでも書いてきたとおり、フォールでアタリを取るような釣りの場合、圧倒的にフロロカーボンラインに分があります。
PEラインの真骨頂は、オープンウォーターで沖根を狙う場面にあります。
飛距離が稼げるのはもちろんのこと、伸びが少ないので遠くの魚にもフッキングが決まりやすいのが強みです。
また、PEラインはルアーをフワフワと漂わせる釣りに適しています。
ワームをボトムスレスレでゆっっっっっっくり動かしたい極寒期のアイナメゲームや、シンキングペンシルのドリフトで楽しむメバルプラッギング、クロソイプラッギングでは、PEに勝るライン素材はありません。
8本撚りPEラインは扱いが難しかったですが、これに懲りずに練習を重ねて、再びPEの優位性を生かした釣りを楽しみたいものです。
・ 細い故に飛距離を稼ぎやすい
・ 浮力を生かしてフォールスピードを抑えられる
・ 伸びが少ないため、フッキングの力が伝わりやすい