ど素人こそ使うべきリール
シマノのベイトリールのフラッグシップ、カルカッタコンクエストシリーズ。
ベイトキャスティングど素人の僕が使うなんてとんでもない!
と敬遠していた機種ですが、その基本性能の高さから「ど素人でもトラブル少なく投げられる」、いやむしろ「ど素人こそ使うべきリール」であることを肌で感じ、すっかり手放せない存在になっています。
100番台が帰ってきた!
そんなカルカッタコンクエストですが、2018年のモデルチェンジでは300/400番台のみがリリースされ、僕が使用している101番の販売はありませんでした。
もう300/400だけで行くのかなぁ〜…としばらく途方に暮れていたところでしたが、21カルカッタコンクエスト101リリースの知らせが!
しかも、より(僕にとって)使いやすいリールに進化して…
目次
(僕にとって)何をするためのリールか?
ズバリ、タイトルにもあるとおり、フロロラインでベイトフィネスを楽しむためのリールです。
先の記事にも書きましたが、ロックフィッシングにおけるフロロカーボンラインの有用性は極めて高く、フロロでないと釣れない魚がいる!といっても過言ではありません。
17カルカッタコンクエストBFSの(ちょっとした)デメリット
手持ちのベイトリールでは、17カルカッタコンクエストBFSがフィネス用の絶対的エースとして君臨してきました。
今後もPEラインでのベイトフィネスゲームでその地位が揺らぐことはありませんが、一方でこのリールはフロロカーボンラインが扱いづらいという問題がありました。
というのも、17カルコンBFSはナイロン8lb-45mのラインキャパしかなく(フロロも同じくらいでしょう)、ドラグを出す釣りには少々心許ないため、PE専用機にしていたんです。
15カルカッタコンクエストは、太いラインを巻きたいときも…
そこで、ラインキャパ十分な15カルカッタコンクエスト101HGをフロロフィネス用に使用していました。
8lb程度のラインを使えば、5g程度のリグでもストレスなく投げることができ、その点で不満はありません。
その一方で、16lbくらいのラインで強めのセッティングに変えたいときもあり、これらを1台で両立させるのはなかなかに辛いものがありました。
フロロフィネス用のカルコンも1台欲しい…と、思った矢先のリリース
僕はもうカルコンにすっかり惚れてしまっており、いまさら他のベイトリールに浮気できる状態ではありません。
使い分けのために、もう1台15カルコンを…と思いつつも我慢を重ねてきたのですが、21カルコンから100番台が出ると知り、喉から出かかっていた手が別の向きに出ました。
スペックはメーカーサイトをご覧ください
この記事では、僕が21カルコンを使ってみての感想を書きますので、既にメーカーから発表されているスペックについては割愛します。
シマノさんのサイトを見てもらうのが一番いいと思います。
一応、これからの話題に関連するものを軸に、基本的なところだけ抜粋します。
個人的に嬉しいポイント
8lbのラインが100m以上巻けて、しかもドラグクリッカーが搭載されているという点が、僕のニーズにピッタリはまりました。
15カルコンと17カルコンBFSのいいところを合わせたようなリール、と勝手に思っています。
もちろん、ブレーキシステムは異なるので、17カルコンと全く同じ使い勝手にはなりませんが…
15カルカッタコンクエスト101HGとの違い
15カルコン101HGにはかつて8lbのラインを巻いていましたが、その役割は21カルコンに譲りました。
15カルコンもライトゲーム用として十分に使い勝手の良いリールでしたが、さらにそれを上回ったのが21カルコンというわけです。
15カルコンは太糸用に
今は15カルコンのポジションが変わり、16lbのラインを巻いてやや強めのタックルに使用しています。
どちらかというと、これが本来の使い方に近いのだと思います。
21カルコンがやってきたおかげで、15カルコンもようやく本領を遺憾なく発揮できるタイミングがきたと言えるでしょう。
さて、僕の使い方で、先住の15カルコン101HGと大きく勝手が違うと感じたのは以下の2点です。
目に見えてスプールが変わった
15カルコンに比べて、21カルコンはスプールが明らかにコンパクトになりました(36mm/21mm→33mm/19mm)。
糸巻き量にも差がありますが、それでもスプールがだいぶ小型化されたのがわかると思います。
ライトリグをより飛ばしやすくなった
詳しいところまでは調べていませんが、単純に考えれば、スプール径が小さくなった分、キャスト時の回転の立ち上がりが良くなったのでしょう。
実際に使ってみると、15よりもルアーの出がスムーズになったような感覚がありました。
ピッチングもより軽快になったと思います。
投げ比べなければはっきりとしたことはわかりませんが…そこまでする必要性も感じないため、今のところ比較はしておりません。
幅が狭い分、サミングには慣れが必要
径よりもインパクトがあったのは、幅の変化です。
2mmの差は結構大きく、サミングに影響してきます。
慣れてしまえば問題ないのですが、初めのうちは意図せずスプールエッジを触って回転を殺してしまうことがありました。
ここは評価が分かれそうな気がします(個人的に、勝手に)。
ライトゲーム向けの味付けが強くなった
総合的に見て15カルコンよりもライトゲーム寄りのチューニングがされた感じがあり、僕の用途としては○です。
もう少しこだわれば軽量スプールに換えたりするのでしょうが、今のところ予定はありません。
ドラグクリッカーの装備は個人的にデカい!
ナイトゲームメインの僕にとって、ドラグの効きを音で知らせてくれるドラグクリッカーの存在は非常に大きいです。
魚の「勢い」を把握するための機能
夜釣りではラインが目視しにくいので、不意の大物がかかった際にドラグがどのくらい出ているのかが分かりにくいのです。
その点、ドラグクリッカーがあれば、「カチカチカチカチカチ!」の音のピッチで魚の走りを把握することができます。
勝負どころの見極めに役立つ
魚の走りを把握するということは、魚のスタミナ残量を把握するということにつながります。
細いラインを使っていると、「走らせる場面」「耐える場面」「寄せる場面」をシビアに見極める必要があります
魚にまだ余力があるか?もうそろそろ限界か?
ドラグ音があると、その見極めが幾分か容易になり、勝負どころを見誤ることも少なくなります。
17カルカッタコンクエストBFSとの使い分け
17カルカッタコンクエストBFSはPEでのフィネスゲーム用として最高のリールだと思います。
一方、21カルカッタコンクエスト101HGはフロロでのフィネスゲーム用として最高のリールです。
今は17カルコンBFSをPE用に、21カルコンをフロロカーボン(8lb前後)用に使っています。
17カルコンBFSのラインキャパがもう少しあれば…と悩んでいた僕のニーズに見事に合致した機種です。
ブレーキシステムの違い
両者の大きな違いとしてブレーキシステムが挙げられます。
17カルコンBFSはマグネットブレーキ、21カルコンは遠心ブレーキが採用されています。
より軽量なルアーを使用するPEタックルにとってはマグネットブレーキの方がありがたいですが、僕の場合フロロカーボンのタックルでは軽くてもせいぜい3.5gシンカーまでしか使わないため、マグネットブレーキの恩恵はそれほどないと考えています。
むしろ、個人的にフロロラインの場合は立ち上がりの回転でラインが膨らみすぎる方が怖いので、それを抑制する遠心ブレーキの方がいいと考えています。
共通点はドラッグクリッカー
共通点は既に述べたとおり、ドラグクリッカーを装備している点です。
夜のライトゲーム用として心強い存在です。
PE用のエースとして、17カルコンBFSには今後も活躍してもらいます。
真冬の夜アイナメ釣りでは、コシのないPEラインの方がトラブルが少ないので、17カルコンBFSメインで行くことになるでしょう。
Fishman Beams inte 6.4ULとの組み合わせ
僕の漁港ロックは、もはやFishman Beams inte 6.4ULなしでは成り立たなくなっています。
17カルコンBFSとの相性が抜群のロッドで、3.5gのライトリグをPEで弾き飛ばすのに最適のロッドですが、21カルコン+フロロとの相性もとてもいいです。
障害物周りの釣りに抜群の相性
ロッドのスペック表では推奨ラインが「PE0.3号〜1号」とされており、あまりモノフィラメントラインを意識したモデルではないように思いますが、フロロカーボンラインでもトラブルなく快適に使えます。
最近は5〜7gシンカーのテキサスリグでクロソイを狙うのに使っています。
障害物周りでルアーをコントロールするのに非常に使い勝手の良い組み合わせです。
ロッド自体の感度がいい上に、さらにフロロラインの感度の良さが加わると、かなり小さいアタリも取れるようになります。
これまでPEラインメインで使ってきたこのロッドですが、あまり飛距離のいらないポイントではフロロラインの方が活躍してくれるかも…?と最近感じています。
Fishman Beams CRAWLA 6.6L+との組み合わせ
足元チョンチョン or ディープエリアではFishman Beams CRAWLA 6.6L+をメインで使っています。
相性自体は悪くない
実際に8lbを巻いた21カルコンとの組み合わせを実釣で使用してみたところ、フィーリングは全く問題ありませんでした。
ガンガン実践に投入しても通用するコンビネーションです。
しかし…
inte 6.4ULを既に持っている身としては…
21カルコンをCRAWLA 6.6L+に載せるメリットがあるのか…?と考えてしまいます。
明らかにinte 6.4ULの方が相性がいいのです。
15カルコン&16lbのラインと組み合わせたい
このロッドはむしろ太糸を巻いた15カルコン101HGとの相性がいいと思います。
8lbを巻く必要がなくなり、16lbに専念できるようになった15カルコンとの組み合わせは、王道のロックフィッシングで最も使いやすいスタイルです。
そろそろデイゲームでのアイナメも狙いたいところですが、この釣りにはこのクローラ66+と15カルコンのコンビが出ずっぱりになるでしょう。
あとは、足元の牡蠣殻ゾーンでのクロソイ釣り。
太糸とバットパワーで素早く足元から引っこ抜く釣りなら、このタックルが最高に使いやすいです。
【感想】期待を大きく超えてきた!
先代のカルコン101HGもライトゲームで使いやすいリールでしたが、21カルコンはそれを超えてきました。
よりライトゲーム向きの作りに
細いフロロラインで障害物周りをテンポ良く探る釣り方は先代でもできたのですが、スプールが小型化したことによりさらにやりやすくなった感があります。
ピッチングもスムーズで、漁港の近距離ゲームにかなりハマる機種です。
ドラグクリッカーで夜釣りも安心
あと、なんと言ってもナイトゲームの強い味方、ドラグクリッカーの存在がデカい!
ライン放出の状況が分かりやすくなったのは大きな安心材料です。
ドラグが安心して使えるようになると、ラインも8lbから6lbに落としていいかな…なんて思ったりしますが、そこはひとまず様子見で(6lbならスピニングでも使えるし…)。
手持ちタックルの空白域を埋めてくれる存在
これまで、15カルコン101HGと17カルコンBFSの中間エリアに相当する釣りがどうしても中途半端になっていたのですが、21カルコン101HGがその隙間を完全に埋めてくれました。
極寒期手前まで、ヘビーユースは確定です。
これまで使ってきたカルコン2台とともに、市場から交換部品が枯渇するまで使い倒したい、そう思えるリールです。
そんなふうに思える道具と出会えるのは幸せなことですね。
ポチッとやっていただけると、とても励みになります。
ギア比:7.4
最大ドラグ力:4.0kg
スプール径/幅:33mm/19mm
糸巻量(ナイロン lb-m):12-100,14-90,16-80,20-65
最大巻上量:77cm/回転
その他:ドラグクリッカー搭載